うそ、ほんと、日常。

なんかいろいろ失敗だらけの私の日常。

柔く、小さな手。

生後半年になった次男は

 

眠りが浅いと泣き出してしまう。

 

その時手を握るだけで、またすやすや眠りに落ちる。

 

その手の柔らかさに、毎夜驚く。

 

無垢な手。

 

ふわふわの手。

 

 

 

私はとうとう、実家を出る。

 

息が詰まりそうだった、一生出られないと思っていた実家から。

 

私がローンを払い続ける家を残して

 

私達家族は賃貸マンションに引っ越す。

 

母と父と祖母を残して。

 

平均年齢77歳。

 

やっと、離れられる。

 

やっと、逃れられる。

 

やっと、解かれる。

 

そんな気分。

 

家は私の名義だけど、いらない。

 

親たちが死んだら売るつもり。

 

二度とここには住まない。

 

息子たちが住みたいならあげる。

 

私はいらない。

 

もうほんとうに、ここにいるのが辛かった。

 

私も人の子の親になって、息子が中学生になろうとしていて

 

あの頃の、あの一番死にたかった頃の自分の年に近づいていて

 

親のせいで子供が死ぬことを考えて、その呪縛から逃れられずに生き続けるなんて

 

ほんとうにこわいと思う。

 

私の考えや教育方針や、発した言葉や態度なんかで

 

息子がそんな事を考えて、生涯苦しむなんて

 

ほんとうに辛い。

 

私は母にそれとなくその事を伝えたことが何度もあって、その度にそんな事あるはずないと否定されてきて

 

もう、分かってもらう事も諦めて、母を許して、それでも自分を認められずに生きてきた。

 

たった一言、ごめんねって言ってくれたら終われたのに、終われないまま、私は自分で自分を許した。

 

憎むのをやめて、許さない気持ちを捨てた。

 

家を出ても、息子の通学のことを考えて、そんなに遠くには行かないから、まだ踏み込んで来そうで怖い。

 

逃げて逃げて逃げて。

 

遠くへ、もっと遠くへ。

 

私は自由になりたい。

 

考えたり、笑ったり、泣いたり。

 

自分の意思で自由にしたい。

 

自由に、子育てをして

 

家族4人でゆっくり呼吸をして生きていきたい。

 

誰にも否定されずに。

 

母のストレスや苛立ちの立ち込めたこの家は

 

母の城だ。

 

二度と帰らないかもしれない。

 

それでもいい。

 

父は少し背中を押してくれている。

 

行け、早く飛びたてって言ってる気がする。

 

母はまだ、私なのか息子なのかに執着している。息子かな。

 

寂しいのはわかるけど、こんなに長々可愛がって酷い仕打ち、って言われた時にはほんとうに、どうしてか、本当に。

 

父とは今、たくさん話をするようになった。

 

私と同じ気持ちだったり、私の気持ち分かってくれてたりしたんだって、今更たくさん知った。

 

だけど、当時何もしてくれなった。でも、分かってくれていただけで救われた。

 

何もさせてもらえなかったんだって父は言った。言わなかったけど、ごめんねって感じた。

 

だからもういい。

 

今更だけど、ここを離れて、自分を取り戻したい。

 

ありがとう。さようなら。

 

私のお母さん。