上がったり下がったり。でも、鬱ではない。
今年の私は波乱に満ちている。
私の心だけ。周りは何の変化もない。
母とはまだ、顔も合わせていない。きっと母はまだ、怒りが冷めていない。私はこれ以上悲しい思いをする言葉を浴びせられるのが怖くて近寄れない。
あの人も後悔したり傷付いたりしているのかな、と思って近寄って、罵声を浴びせられた事は多々ある。だから、今回も向こうの気が済むまで近寄らない方がいいと、本能が叫んでいる。
私は家を出ることを決めた。彼はそんな私に、俺が助けてやると言ってくれた。私はその言葉には甘えない事にした。
所詮、一人じゃ何もできない、男に甘えて生きる弱い女になるのが怖い。一人で大丈夫にならないと、ここから抜け出せない気がしている。
私の中の子供はある時からいない感じがしたのに、母と喧嘩した日からまた現れた。全身傷だらけで私を睨んでいる。私はその子をずっと抱きしめている。
涙が出て、止まらない。なぜ私は、母に認めてもらえないのだろう。
ひとつも。
期待には応えられない。
休みの日にお風呂に入る時間が決められている。私はその時間に入れなかった。母の不機嫌はそこから始まっていたのだろう。
でも私は、何時だっていい。息子も今はもう一人でお風呂に入る。なのになぜ、私はお風呂に何時に入らなければならないと、強要されているのだろう。
何時だっていいじゃないと、言った事がある。家族のスケジュールがあるんだから、と言われた。そんなもの、ないのに。守っていた。極力。でももう、疲れた。
反発しているわけではない。家の中で自由がないのが辛かった。好きな時に好きな事ができない。仕事よりある意味過酷な休みを過ごさなければならない。
自由である事を諦めて、スケジュール通りの休みを過ごして、静かに暮らせばいいのだけど。
バラエティー番組を見て、笑うとうるさいと怒られる。見るなとは言わない。笑うなと言われる。テレビを見て笑うのは愚かだと。
いつ笑っていいのかわからない。私はあまり笑わない。息子にたまに笑ってって言われる。言われるまで自分の表情がない事に気が付かない。
笑うのも泣くのも禁止されて育つと、感情が爆発してしまう時がある。それを乗り越えて無になるにはもう、出家するしかないのかな。
こんな気持ちの日、昔は自傷行為を繰り返していたけれども、今はしようと思わない。明日死んでしまわないように気をつけようと、やけに冷静で自分でも驚く。
どうせ、明日も生きている。
本当は死にたい気持ちが心の中にじわじわ広がっているのを感じる。
心の中が、ごめんなさい。で埋め尽くされそうになるのを必死で掻き消している。
本当は、母に優しくされたかった。
私の為に何もしてくれなくていいから、ただ、笑って欲しかった。大好きだと言われたかった。
目標を達成したり、ルールを守ったり、そんな事ではなくて、日常を思い切り楽しみたいだけなのに。
私は毎日息子に大好き、と伝えてぎゅっと抱きしめる。私が一番して欲しかったこと。
母はそんな私たちを見て、気持ち悪いと笑う。私は、気持ち悪いことを望んでいたのかな。
ただ、何気ない毎日に幸せを感じたい。
だから私は家を捨てて彼と離れて、息子と2人で生きていきたい。